まず、「フィクションだから」という添え書きの意味性は感じられない。
自分たちの国では、「フィクションだから」という言葉を添えて、殺人鬼を主人公にしたコミックなどを制作する。それは殺人鬼を擁護するものではないし、物語の被害者が批判の対象になって初めて議論される。
批判の対象が大衆にとって「善」か「悪」かで、コミックの受け取り方は変わる。
例えば、ひとに暴力をふるったり、お金を巻き上げたりという悪行を成すヤクザを排除する、という話であれば、コミック自体は「善」の内容として捉えられるし、、、目に入った動植物は全て殺しにかかるような殺人衝動を持った人間が主人公であれば、コミックは世の中に悪影響を与えるとて「悪」のレッテルを貼る。
そこでもう一度、自分が取り掛かろうとしている内容を振り返る。
まず、天使は本来、自分たちから姿を隠しているという記述が、コーランにはある。
それを「フィクションであるから」といって、天使を可視化させる。
果たしてこれは宗教自体の冒涜に当たるか?
一般のムスリムならば、許されるかもしれない。けど、自分が焦点を当てているのは、ムスリムが許さぬ存在としている組織の人間だから、彼らに「宗教の共有」を与えること自体がムスリムにとって良いと思わない。
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